§1 WWW
【1】 WWW(Word Wide Web)とは
 インターネット上で情報を表示したり検索したりするシステムで、蜘蛛の巣(Web)のようにはりめぐらされた形態をしているので、World Wide Web もしくは ウェブという。ヨーロッパ原子核機構の技術者であるバーナーズリーが1990年に開発したシステムで、次のような特徴を持っている。
特 徴
  1. 分散処理
     情報を一か所に集めるのでなく、さまざまの場所に置き、それを必要に応じて寄せ集めてまとめて表示する。また別の場所のある情報(リンク)を読み込み表示することもできる。
  2. ハイパーテキスト
     情報は文字だけでなく、画像や動画なども扱うことができる。
  3. インターラクティブ
     表示だけでなく、文字やデータをWebサーバに送ることができる。
  4. プログラミング
     指示や視聴状況により、表示内容や表示構成を変えたり、サーバで処理した結果を表示することができる
  5. 拡張性
     発展的に機能を追加することができる。
  Webには上記のようにさまざまの機能があり、こうした機能を実現するものとして、以下のようなものがある。
ハイパーテキスト
 

・テキスト(文章)同士を関連づけて結びつける仕組み → ハイパーリンク
 (文字だけでなく図や音声動画なども扱えるシステム)

HTML(ハイパー テキスト マークアップ ランゲージ)
 

ハイパーテキストを記述するためのプログラム言語。マークアップというのは文書の構造や、装飾(色、大きさ、スタイル)をタグというもので記述したプログラム言語のこと

CSS(スタイルシート)
 

HTMLのデザイン(色や大きさ、配置など)部分を別のファイルにししたもの

Webサーバ(ウェブサーバ)
 

Webを表示するプログラムであるHTMLファイルや、画像、音楽などのデータファイルを格納するコンピュータ。クライアント(利用しているパソコンやスマホ)から見たいという指示が来ると、必要なファイルをクライアントに送る。

URL(Uniform Resource Locator ユーアールエル)
 

ホームページの住所を示すもの。アドレスともいう。
   URLの例  http://www.sonoda-u.ac.jp
     http://  :Webの通信方式でデータを送るということ
      www : ホームページということ(飛ばす場合もある)
sonoda-u :園田学園大学ということ  ac :大学  jp :日本

ホームページ

  元々の意味はブラウザが基本としているWebページのこと(後で設定する)
        日本では ホームページ = ウェブページ、ウェブサイト

【2】 WWWのしくみ
  情報を表示するプログラム(HTMLファイル)はあらかじめ、Webサーバに保存されている。  パソコン(クライアント)から、見たいWebページを指示すると、インタネット上のDNS(名前サーバ)がそのウェブページがどこのサーバに保管されているか探して、そのサーバに指示を伝える。そのWebサーバは指示されたファイルを指示を出したクライアントを探して送る。  送られたHTMLファイルをクライアントのブラウザは見て、その中で使われている別のファイルをチェックして、それらのファイルを同じようにして集めてくる。その中にまた、別のファイルが使われているとまた、それらも集めてくる。そうして、最初のHTMLファイルを、クライアント内のブラウザが解釈しこのようにして集められたファイルを使って、表示する画面をブラウザが作っていく。このようにブラウザの働きによってWebページがきれいに見れるようになる。
[3] ブラウザの種類
  現在使われているブラウザには次のようなものがある。  1)Chrome  2)Internet Explorer   3)Edge  4)FireFox  5)Safari   以前は、2)のInternet Explorerがよく使われていたが、今は 3)のEdgeに切り替え中で、HTMLの新しい機能に対応しなくなったため、1)のChromeの利用率が上がっている。また、1)や3)は 新しい機能に対応しているが、逆に古い機能で動かないことがあるので、古い機能で作られたWebページを良く見る場合は、2)が便利。
[4]Web技術の変遷
 Webも開発者のバーナーズ・リーの意向で、誰もが自由に情報を見れることを目指してきたので、インターネット同様に強制的な規則は作りませんでした。しかし発展させるためには、標準化は必要であり、強制でなく標準化を進める団体W3Cをバーナーズ・リーが作り、HTMLなどの推奨仕様を提案して標準化の普及を進めています。中心となるHTMLの仕様は、1997年にHTML4.0が勧告されてからしばらく変更されず、2014年になってようやくHTML5.0が勧告されました。これは機能が大幅に増えたもので、Webも機能アップすることが期待されています。
[5] ホームページを作成する方法
 1)Webサーバを確保 → HTMLを作成(作成するソフト) → HTMLをサーバーに転送  2)ブログなど(CMSという)に登録 → ブログに書き込み 情報を公開